今あらためて「踊る大捜査線 THE MOVIE2」

番組の合間に、室井さんが捜査を立て直したあたりからなんとなく見てしまった「踊る大捜査線 THE MOVIE2」。新聞のラテ欄で確認して、2003年の作品だったことにあらためて驚く。当時、私は東京支社3年目。公私ともに、まあそれなりに順調で一番楽しかった時期であった。「レインボーブリッジ、封鎖できません!」から、もう6年も経つことに、あらためて驚く。つくづく、月日の過ぎ去るのは早い。
それにしても、この映画はやっぱり駄作であると思う。こんな現実離れした無茶苦茶な警察組織はありえない。ストーリーもなんだか見せ場の場面だけを集めた感じで、しょうもない。私自身は「踊る」シリーズの大ファンだけに、刑事ドラマにリアルな視点を持ち込んだ連ドラ当時の「踊る」テイストが、この映画以降には失われてしまったことを、あらためて悲しく思う。
「踊る2」の作品自体は、大ヒット以降、TV局が映画事業に大きく舵を切った、ある意味エポックメイキングな作品であったと思うが、いまとなっては「アマルフィ」の宣伝に使われるくらいがちょうどいいのかもしれない。この作品で見るべきは、今は亡き、故いかりや長介の演技くらいではなかろうか。やっぱり長さんの演技は味がある。