楽天と放送の公共性

このところ進展のない、楽天とTBSの提携に関する交渉だが、
個人的に考えるところを整理する意味でも、文章にしようと思う。


まず、常に言われる「放送の公共性」だが、
現在の民放各局は、この事についてそれほど声高に言える存在でもないと思う。
放送局に勤める人間がこういう事を言っちゃあいけないんだけど……。


以前「とくダネ」に三木谷社長が生出演した際に、
岩上安身氏がマスコミの公共性について、三木谷社長に議論を挑んでいたが、
この時、三木谷氏の本音に「お前らTV局に言える資格があるのか?」という見方が窺えた。
これがマスコミの外にいる人々の、一般的な見方だと思う。
少なくとも、
一民間企業が買収(←楽天は提携と言っているけど)に乗り出しただけで壊れるような公共性は、
いまのTV報道に感じられない。
(蛇足だが、普段まっとうなことを言う岩上氏が、この時はちょっと空回りしていたのが印象的)


そもそも、世間に対する影響力に大きな差にこそあれ、
ローカル局を見れば、地元の名門企業が大株主の会社がいくらでもある。
楽天が放送の公共性を担保できないというのは、楽天に失礼な話だ。