横浜ベイスターズ身売りへ

各報道で既に報じられていることだが、横浜ベイスターズの身売りが確実な情勢のようだ。横浜ベイスターズという球団は、大矢監督や権藤監督時代にはいいチームだったと思うが、今や全くやる気が感じられない覇気のないチームになってしまった。あれだけディフェンスが悪くては、内川や村田といったバッターがいても勝てないだろう。
ベイスターズが勝てない原因は、私はTBSという組織にも一因があると思う。根本的な構造として、プロスポーツチームとは、球団の親会社が資金を投じなければ、勝てない。どのような球団経営をしていたのか私には全く分からないが、あの球団からは将来図というのが全く見えない。ひいては、親会社がどのように球団をＴＶに生かしたいのかも全く見えない。
そもそも、かつてコンテンツとして優良ソフトだったのは、あくまでも巨人戦であり、プロ野球ではない。球団の地域密着がもてはやされているが、阪神も広島も、ソフトバンクも日ハムも、どれもローカル局にとって優良なソフトであり、全国ネットの放送として優良なソフトとはとても言えない。関東地区で優良なソフトではないからだ。東京で数字の取れない番組は、キー局にとっては編成しづらい番組ではなかろうか。
ＴＢＳが横浜を買収した当時、既にナイターの枠は低落傾向にあったと記憶している。そんな中で、ベイスターズという球団は、ＴＶ局が持つ球団としてのメリットは少なかったはずだ。勝ち目のない戦いに打って出て、結果として球団を手放さざるを得なかったTBS。諸々の事情はあったかもしれないが、球団経営としては失格だったように思う。もちろんメディア戦略としても。

そもそも、セリーグの上位３チームと下位３チームとの差は、資金力にあると思う。溝はどうしようもないくらい開いてしまっている。いずれ、メディアが母体の巨人と中日も資金力は落ちるであろう。果たして、このままでプロ野球は生き残れるのだろうか。