参院選の総括

マスコミでは民主党の惨敗ということになっている参院選だが、今回の選挙を通じて思ったのは、勝者なき参院選だということだ。
そもそも民主党は比例第1党となっているし、小選挙区とみなしていいであろう1人区で自民党が圧勝したことも、無党派の風が民主党に吹かなかったからというだけのこと。自民党に積極的に入れたであろう票はほとんどないのではないか。しいて言えば、みんなの党議席を伸ばしたものの、これも共産党やら公明党やら新党改革やらの票が集まっただけのことではなかろうか。


一方で、選挙報道に対する疑問も感じる。投票が締め切られた午後8時ちょうど、議席の予想をするのは良いが、菅総理の責任論云々をこの段階でいうのは不適切ではなかろうか。こういった報道は、どう見てもマスコミが政局を作り出しているとしか思えない。そもそも、消費税にしても、今回の選挙で民主党の惨敗の理由になったとは思えない。世論調査では、賛否相半ばといった感じだったように思える。
マスコミがこういった姿勢で政治報道を続ければ、必要以上に政治家を政局に走らせるだけだ。我々は何のために報道をしているのか。マスコミこそ、もう少し、政治のあるべき姿勢について議論する必要があるのではないかと思う。