朝日新聞とテレ朝はどうなるの?

朝日新聞とテレ朝が提携に合意、というニュースは、実は大きなニュースなのではなかろうか。
http://www.asahi.com/business/update/0606/TKY200806060238.html

記事の中身を読んでみると、何だか、ただごとではない

朝日新聞社(秋山耿太郎社長)とテレビ朝日君和田正夫社長)は6日、メディアグループとしての連携をより強力に推進するため、新しい提携の枠組みに合意した、と発表した。その基礎として、株式を相互に持ち合うことについても合意した。
(中略)
両社はこの日、連携強化のため、関係役員らで構成する提携推進委員会を設置した。両社長が共同委員長を務め、月1回程度のペースで開催する。この委員会の下に(1)紙面と番組の連携(2)クロスメディア戦略(3)人事交流・合同研修の三つのワーキンググループを発足させる。今後さらに、報道部門の取材協力強化や広告、事業など各部門間の連携など具体的なテーマにしぼってワーキンググループを増やす予定。

ここだけ見ると「人事交流が進むくらいなのかな?」なんて思うのだが、持ち株比率の話題が出てくると、話は一気になまなましい話題に。

両社はまた、今回の事業提携を具体化するため、朝日新聞社テレビ朝日株の約36%(朝日新聞の子会社の衛星チャンネル保有分を含む)を保有している状態を改め、相互に株式を持ち合う体制にした。
具体的には、朝日新聞社の村山美知子社主が所有している朝日新聞社の株式のうち、発行済み株式総数の11・88%にあたる38万株をテレビ朝日が譲り受けた。その一方で、朝日新聞社テレビ朝日が来年以降の朝日新聞社株主総会で議決権を行使できるよう、保有するテレビ朝日株式の比率を25%未満に下げる。
今回、村山社主はテレビ朝日への朝日新聞社株の譲渡とは別に、朝日新聞社創業家である村山家ゆかりの財団法人香雪美術館の公益事業に対し、31万9千株を寄付。朝日新聞社はこの日、村山社主の要請に基づき、保有するテレビ朝日株5万300株を譲渡したが、村山社主はこの株式についても香雪美術館に寄付した。

この記事だけを見ると、テレ朝は朝日新聞に対する発言力を増して、なにか狙いがあるのではないかと考えられるし、一方で、朝日新聞が株を手放さざるを得ないような状況(たとえば相当の経営危機とか?)でもあるのかと勘繰りたくなる。
いずれにしろ、名門・朝日新聞でも経営状態がよくないということであれば、いよいよ新聞業界は危機が表面化しつつあるということなのか。
メディア業界はグチャグチャに再編されていくという流れが、そこまで来ているのかも?