緊急地震速報

緊急地震速報とは、震源に近い地震計で計測したデータを測定し、各地の震度や地震到達時刻などを予想し、知らせる情報。今年10月から運用されるにあたって、これを速報で放送するかどうか、各放送局の対応が分かれていた。
なぜ分かれていたかというと、下手に報道すると、かえって混乱をきたすのではないかと懸念されていたから。しかし、どうやら各社とも放送することを決めたようだ。

気象庁緊急地震速報が10月1日から一般提供されるのに合わせ、全国の民放テレビとラジオ局は、10月以降、順次、速報を放送する見通しになった。
日本民間放送連盟(民放連)が29日、明らかにした。(中略)NHKは10月からテレビとラジオで速報を流すことを決めているが、民放連は「無用な混乱などを引き起こしかねない」として慎重な姿勢だった。(2007年8月29日20時34分 読売新聞)

まあ、これはおそらく放送するに越したことはないと思うので、いいことだと思う。必要なことは、この情報を受け取る側が、地震に対する正しい対応を覚えて、正しい対応をとっていくことだろう。
私の勤務する放送局でも当然対応しなければならないので、こないだ詳しい説明が行われていたが、速報を流す規定というのは、なかなか一度では覚えられない。
これは地震報道だけでなく災害報道一般にも同じことが言えるのだが、TVでは、なんでもかんでも速報を流せばいいというものではなく、「こういう状況ではこのような放送をする」という決まりがある。自分の住む地域で大地震が発生した時には即対応しなければいけないが、地震の震度や発生地域によってはスーパーだけにとどめることもある。もちろん、全国ネット番組かローカル枠かによっても対応が違うし、CM中であれば、また必要な対応がある。
私なんか、規定や放送するにあたって踏むべき手順は、正直すぐに取り出せるようなファイルにでも入れておかないと正確な対応ができないだろうなあという、妙な自信がある。災害時には一番必要なのは正確な情報だと思うので、とにかくきちんとしたことができるようにならなければいけないのだけど……。