やるじゃん、TBS

きょうは8月5日。
正直、私には実感がないのだが、明日は広島に原爆が投下された日である。
そんな8月5日、TBSがいい番組を放送していた。
「あの時原爆投下は止められた…」と副題が付けられた番組は、
原爆投下直後の広島の様子や、原爆開発者と被爆者との対話などを放送していた。
この番組はいろんなことを考えさせてくれた。
赤坂の局が本気になれば、その底力はやはり“民放の雄”である。
筑紫哲也綾瀬はるか(広島出身)をキャスティングしたところといい、
ゴールデンで3時間ぶち抜く覚悟といい、とにかく気合は感じられた。


私が目を離せなかったのは、
アメリカ人代表のような立場に立っていた原爆開発者の人と、被爆者の方が語り合う場面。
被害者と加害者とは決して分かり合えないのだろうか、そんな感想を抱かせた。
広島の実態を目の当たりにしても、それを素直に受け入れることが出来ない気持ちだったのかもしれない。


これは今の日本と中国・韓国にも当てはまるのではないかという気がする。
加害者の側はたぶん、被害者が受けた傷の痛みを感じることができないのだ。
たとえ多くの誇張や謝罪の要求があったとしても、政府が外交交渉や内政の材料に使っているとしても、
当時生きていた方々には、その痛みは残っているに違いない。
靖国参拝もいいが、日本国家全体の戦争責任ということについて、
まだまだ我々は総括が足りないと思う。