天下りの善悪

さて、先の話の続きだが、
わが社の社長は、生え抜き社員の社長ではない。某社から来ている、天下り社長である。
この方は優秀そうに見受けられるのであまり不満はないが、しかし一般的に見れば、おそらく好ましいこととは見られないだろう。


このところ、建設業界の天下りや談合がニュースの話題となっているが、実際のところ、TV業界でも社長ポストは天下りの人材ばかりである。日テレ・テレ朝・テレ東はそれぞれ新聞社から来た人材ばかりだし、これがローカル局になると、キー局・新聞社出身の人の数は半端ではない。そして、社長になることはないが、旧郵政省からの天下りの人なども、TV局にはあまた存在する。


天下り」「談合」ということを悪として糾明しているTV局自らが、同じように人材を受け入れているというのは、やはり大きな矛盾である。
実際に報道の現場にいる人間は、このような自己矛盾ともいうべき状況を、どのように考えているのだろうか。


もちろん、報道の現場にいる人間がいろんなことを考えていようとも、マスコミとして、オフィシャルで言っていい意見と言えない意見は厳然として存在する。しかし、私は営業的な部署にいるので、この問題については、ついつい引いたところから見てしまう。


TVや新聞の言っていることは、果たして本当に正しいのか?
マスコミは、自分達のことは棚に上げて、耳に心地よい事だけを主張している。
こういう主張を鵜呑みにしないことが、メディアに対するリテラシーだと思う。