郵政民営化と西川社長

きょう辞任を表明した日本郵政西川善文社長の会見を各社のニュースで見たのだが、やはりこの西川社長は気の毒だなあという感じがしてしょうがない。
もちろん、西川社長が一連の郵政に関する改革を推し進めたことは間違いないのだが、基本的にこの人は、要請を受けて社長になり業務に邁進したというだけのことではなかろうか。西川氏がどういう考えを持っている人物なのか私は知らないが、あくまでもプロとして仕事を進めていたのがこの西川社長ではなかったかと思う。
そんな中で、もともと小泉総理と竹中平蔵氏の改革路線から「郵便の会社を民間並みの金融会社にしてほしい」という要請を受けて社長になった西川氏が、報道ではあたかも郵政民営化を推進した一人として扱われていることに、なんとも言えない疑問を感じるのだ。
私は、基本的に郵政の問題はJRと同じで、サービスの向上などのメリットを受ける人も多い一方、田舎のほうでは採算が取れないのは当たり前のことだと思う。ここのところをどう考えるかというのが、人によって意見が違うところであると思うし、竹中氏はきっと経済性第一なのだろうが、私は地方の人の利便性を考えてもいいのではないかと思うので、基本的には郵政民営化というのはそもそも無理があったのではないかと思う。
今後、郵政については、またいろいろと議論が巻き起こるのであろうなあと思った。