あるある大事典Ⅱ

事実の捏造という、とんでもないことをやらかした関西テレビの「あるある大事典Ⅱ」。言語道断だと思う。
テレビ局というのは報道機関としての一面を持つわけで、そんな機関が電波を使って事実の捏造をしていたとはひどい話だ。
この番組によって、実際に店頭では納豆が売り切れて、納豆メーカーや流通関係者には影響が出ているわけで、実害ということだけで言えば、不二家の一連の不祥事より罪は重い。いずれにしろ、関西テレビの社員はしばらく仕事にならないんじゃないかと思う。
そして、番組の内容を素直に信じてしまう視聴者にも、今回のことはいい教訓になるだろう。みのもんたのお昼の番組にしてもそうだが、「〜が〜に効果がある」というような話を、すぐに真に受けてしまうのもよくないということがわかったんじゃなかろうか。そういう意味では、ある意味メディアリテラシーの向上には寄与したのかも。
ひとつおもしろかったのは、きょうの「スタメン」で太田光が「この事件への対応には、テレビの信用度が問われている」というようなことを言っていたこと。これはおそらく35歳くらいから上の世代に当てはまることで、今の20〜30代前半の人=M1・F1には当てはまらないのではないかと感じる。この世代にはすでにテレビに対する免疫ができている。
コメンテーターの宮崎哲弥がすかさず「太田さんはどっちがいいと思う」と突っ込んでいたが、この人の確信犯的な質問に、プロとしての反射神経を見た。宮崎哲弥はこの後「テレビ関係者は、もう少し自分達の影響力を自覚するべき」と話していたが、これはまったくその通り。この事件の核心に近いところをついていると思う。
もっとも、今回の事件を聞いて「関テレと花王の関係はどうなるんだろう」とか、「『スタメン』の担当は、どうやって番組を1時間延ばしたんだろう」とか「編成の人はこれからキツイよなあ」なんてことから、「電通の担当は大変だなあ」ということまで考えてしまうのもテレビ局員。所詮、テレビなんてそんな商売だ。