画面が汚いとは思わないけどなあ…

兵庫県の井戸知事の発言は、ちょっと痛い発言だと思う。

NHK大河ドラマ平清盛」の初回(8日)の視聴率が歴代ワースト3位となり、舞台になった兵庫県井戸敏三知事は10日の記者会見で、「まず画面が汚い。(視聴者が)チャンネルを回す気にならないのでは」と述べ、近くNHKに内容の改善を申し入れる方針を明らかにした。

(中略)

 清盛は平安時代末期、大輪田泊(おおわだのとまり)(神戸市兵庫区)を修築し、近くの福原で都の造営に取り組むなど神戸にゆかりが深い。県や神戸市は今月から、清盛をテーマにした観光キャンペーンを開始。21日にドラマをテーマにした展示施設をオープンさせる予定だ。

 井戸知事は「うちのテレビの色がおかしくなったのかなと思うような画面だった。プロデューサーの意図かもしれないが、もっと華やかで生き生きとした清盛らしさを強調してほしい」と酷評。「ドラマの人気が出るか出ないかで観光も影響を受ける。タイアップしながら観光客誘致を進めたいと考えていたので、これからの展開に期待したい」と話した。

 一方、NHK広報部は「最近のテレビ映像は格段に進歩し、リアルさを追求する時代表現を目指している。清盛の成長に合わせて映像表現も変わっていくので、楽しみにしてもらいたい」とコメントした。【毎日新聞 2012年1月10日】

ここ数年のNHKのドラマは、「ハゲタカ」以来、割とあんな感じの画面が多い気がする。おそらくHDの映像の質感を生かすために、綺麗だけではない雰囲気を追求しているのだろう。
しかし、井戸知事が言うように「汚い画面」かといわれると、個人的には同意できない。そもそも、ダークな雰囲気の「平清盛」は面白かった。伊東四朗の気持ち悪差っぷりが半端なくて、画面の色は気にならなかったが……。


そもそも、NHKの番組作りに文句をつけるなんて、余計なお世話もいいところだ。NHKは兵庫県のためにドラマを作っているわけではない。観光キャンペーンで気合いが入っているのはわかるが、現時点で視聴率の話をするのはナンセンスだし、終わってからの結果で判断すべき。

成人式のこと

以前は1月15日だった成人式も、最近はすっかり3連休が当たり前となった感がある。きょうはどこのローカルニュースも成人式のニュースから始まっていた。
最近の成人式の映像を見ていて思うことは2つ。一つは、以前より荒れる成人式が少なくなった気がするということ。そしてもう一つは、優等生的な回答をする若者が増えたかなということだ。
成人式で目立とうと悪乗りして暴れる若者が、少なくとも報道に上らなくなったのはいいことだが、優等生的な若者が増えているということは、いい事なのかそうでもないのか、意外に考えてしまう。
ここから先は私の仮説だが、世の中のムードが楽観的なムードだった時代は、若者は行く末をシビアに考えることがなかったのでお気楽だったのだと思うが、今の世の中のムードでは、若者自身が「しっかりしなければ生き残れない」というような思いを抱いているゆえに、自然としっかりしてしまったのではないかと思うのである。
若者の質が上がっていい事だと思うのだが、一方で、そんな世の中でいいのかな?などと思ってしまう自分が、ほんの少しだけいる。

2012年の日記

久しく更新していなかった日記を、ようやく更新することにした。最近はtwtterとかfacebookがあるので、はてなのようなブログに対する需要がどの程度あるものなのか、正直言って私には見当もつかないのだが、少なくとも私にとっては大きな意味がある。
それは、ペーパーレス日記としての使い方だ。ブログというものの役割は社会的なコラムのようなものを書くことと聞いたことがあるし、記事ではなく日記として利用するのは、本来のブログではなく日本独自での発展の仕方ということらしいのだが、日記文化や私小説が発達してきた日本ならではの文化なのだろうと思う。
そして個人的には、ブログというものが生まれて数年経ってから、あらためてそんな使い方が見直されるのではないかと思っている。匿名でオフィシャルに公開するものではないので、ある程度何を書いても大丈夫。そんな使い方が個人的にはとてもいい。まあ、改めて書くのは実に恥ずかしいのだが…。

二次会について

この季節、なにかと外に飲みに行く機会も多いと思う。きょうは私の会社でも飲み会が開かれた。
そして、この飲み会というのはだいたいどこの飲み会でも同じだと思うのだが、21時から21時半ごろに終了した後、多くの会では2次会へ移動する流れだと思う。
ところが、私はこの2次会への移動が苦手である。何が苦手かというと、終了した後のグダグダ感というか、その場を動かない妙な雰囲気だ。なんで、みんなサッサと動かないのか。私には理解に苦しむ現象の一つである。
きょうはついつい面倒くさくて、2次会をパスしてしまった。行きたい気持ちはあったのだが、なんだがその場でグダグダした時間をやり過ごすことができなくて、自分ひとりで帰宅の途についてしまった。まずかったかなあ、という気持ちもある一方で、すっきりしてなんとも言えない気持ちよさもある。
いずれにしろ、私としては、2次会に移動する際はサッと移動しなければならないように、国民的なコンセンサスを得てほしいと思うくらいである。

時代劇存続を求める陳情なのか?

自治体関係者、それも知事や市長らが陳情に行くというのは、ちょっとすごいなあと思った次第。

京都府京都市:「時代劇復活を」 在京キー局回り要望
  TBS系の「水戸黄門」が年内で終了することを受け、京都府京都市の幹部が8日、在京キー局のTBS、テレビ朝日テレビ東京を訪れ、連続時代劇の制作復活を要望した。同日、テレビ東京が時代劇「逃亡者 おりん2」を来年1月から放送すると発表したが、連続時代劇が激減していることを懸念したため。
(中略)
 要望書は山田啓二知事、門川大作市長の連名。時代劇が「日本の文化を世界に発信する上で、非常に有効なコンテンツ」としている。さらに衣装などをつくる職人や撮影スタッフのノウハウ継承には恒常的な制作が不可欠だと指摘。「京都で培われた時代劇づくりを活用し、連続時代劇の制作を継続・復活していただきたい」と訴えている。
 要望書を手渡した京都府の山下晃正企画理事は「海外への展開など、時代劇はテレビ局にとっても、まだまだ魅力的なものになるはず。引き続きお願いしていく」と話した。【毎日新聞 2011年11月8日】

私はドラマ制作現場にいるわけでもないので、あくまでも個人的な意見なのだが、時代劇が民放で復活する余地はあまりないのではないかと思う。理由の一つは若者が好まないこと、もう一つには製作費の問題であり、これは民放のビジネスモデルのせいであって、時代劇の問題ではない。
さらに、団塊世代が高齢者となっていくこれからの時代には、そもそも時代劇の視聴習慣がない高齢者層が増えていくと思われ、もともとお年寄りが見ていることが多かったであろう時代劇は難しいのではないかと思う。


しかしその一方で、「勧善懲悪」的なくくりではなく、歴史ドラマとして見れば、時代劇には未来永劫コンテンツとしての価値はあると思う。
地上波のレギュラー放送はNHKにお任せ、ということになると思うが、映画やスペシャルドラマとしての時代劇には大いに価値があり、時代劇は映画産業としての価値を維持していくことが必要なのではなかろうか。また、NHKには重厚長大な感じの大河ドラマを期待したいなあと思う。ホームドラマ路線は大河ドラマでやらなくてもいいじゃん、と思うから。


しかし、地上波民放局の時代劇は「逃亡者おりん2」だけって言われても、ちょっとピンとこないなあ…。

ステキな隠し撮り

三谷幸喜のドラマということで見始めた「ステキな隠し撮り」だが、どうも今一つ入り込めなかった。深津絵里西田敏行の場面なんて芸達者の極みだと思うのだけど、どうも面白くない。映画の宣伝で作品を一つ作ってしまうというアイデアはフジテレビならではのスケールの大きなアイデアで面白いと思ったが、作品としては今一つといったところ。
で、何を考えたかというと、結局、思うことは、最近の三谷幸喜の映画やテレビなど映像作品は、どうもワンパターンなのではないかということだ。
「ラジオの時間」を見た時は豪華キャストのドタバタも新鮮で面白かったが、毎回これでは見飽きてしまう。(まあ、三谷幸喜が好きそうなアメリカ風のコメディがあまり合わないというのもあるのかもしれないが…)
三谷幸喜という人の作品については、「新撰組!」みたいに、群像劇で、シリアス基本のコメディのほうが好きだなあと思った次第。

取材した人の話

きょうは取材として移植経験者の人に話を聞く機会があったのだが、これがなかなか経験できないような経験でちょっと笑ってしまった。
なにせ、この移植経験者が、元怖いお仕事をされていた人らしいのだ。コンタクトを取った時点でヤバめな感じの人だたのだが、直接会って、それが確信になったと思ったら、それが正解だったという感じ。
ただ、話をしている限りでは、それほど変な人ではないのかなあと感じる部分も多々あり、今後の取材はどうしたものか、難しい。怖いもの見たさでの取材したい気持ちと、取材しないとめんどくさいことになりそうだから、取材せざるを得ないかなあという気持ちと、あまり関わらないほうがいいかなあという気持ちと、いろんなものが混じり合っている。